(動物用)医薬品等の個人輸入

 海外文献などで紹介されている(動物用)医薬品等は、国内で承認されていない医薬品(無承認医薬品)である場合や、既に海外では安価なジェネリック医薬品が流通しているといった背景から、インターネットを通じた個人輸入によって、海外から直接これらを獣医師でない個人が入手出来る事がある様です。

個人輸入
(図1.海外からの個人輸入によって入手した製品が、動物病院で使用されている事は、よくある)

 
 英語で(あるいは日本語で)書かれた薬の説明には、中には特効薬とでも呼ぶべき効能が謳われている場合もあるのですが、実際に使用してみたところ思わぬ副作用に遭遇してみたり、国内で流通している製品との仕様の違いから(国内で流通する製品は、安全性への配慮から、内服薬が強いアルカリ性をしているという様な事は、まずないのですが)思わぬ事故に遭遇する場合があります。

 特定の条件下で、こうした(動物用)医薬品等を安全に使用する方法を知識としてあるいは経験として知っているのは、専門家である獣医師です。いきなり、自分の愛鳥にこれらの製品を使用する事は決して賢明な判断とは言えません
 これらは“予備試験”(大規模な薬品の臨床試験を実施する前に行う、試験する薬用量等を決める為の、あるいは海外の情報の追試の為に行う準備段階の試験)に相当する行為なので、効果が現れる時も無い時も、副作用が現れる時もない時もある危険な行為です。獣医師ですら、新しく流通する様になった薬によって遭遇した有害事象に対して、事前に聞かされていた情報以外は、初めの頃は“わからない”のが普通ですし、そういう情報が整理される様になるのには製品の発表後おそらく数年以上の時間経過が必要なはずです。ましてや、飼育される鳥類への(動物用)医薬品等の使用は全て適応外処方になるので、それらの結果は(初めの頃は)常に未知数です。

 飼い主の皆様が動物病院に支払っているのは、薬代や消耗品の対価ではなく、こうした情報や経験の蓄積に対する対価であると考えるべきです。
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わたらい先生

Author:わたらい先生
ま、いいじゃないか(^^;

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