関節通風

 痛風には、尿酸結晶が内臓に沈着する内臓痛風と、関節に沈着する関節通風があります。パラキート(セキセイインコやオキナインコなど)やオカメインコでは、関節痛風が破行のよくある原因の1つになります。

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(図1.オカメインコの関節通風)

 
 関節通風は、内臓痛風に比べると生前診断のしやすい痛風です。関節通風は、肉眼による病変の発見だけでなく、血液検査でも尿酸値の増高が観察されやすい痛風です。内臓痛風は、生前に血液検査やレントゲン検査を行っていても異常が見つからない事がよくあるので、もしかすると死後剖検を行った時にしか診断が出来ないかもしれません。
 鳥類の痛風は、腎臓が処理しきれない大量の尿酸が体内に生じるか、腎機能が障害を受けて体内にある尿酸を十分量排泄出来ないかして、血中に過多となった尿酸が結晶として体内に沈着して発生します(特に腎臓、肝臓包膜、心嚢、腸間膜、気嚢、関節など)
 関節通風では、尿酸塩の結晶が関節の滑膜組織内と皮下に沈着します。通常、患鳥は中齢ないし高齢で、筋力低下の症状や、止まり木に止まれない、左右に移動する脚の跛行、歩行困難による引きずる様な歩様などが見られます。関節周囲や長骨および趾部の皮下に、白い痛風結節が見える事がよくあります(1)。

特記事項
診断が出来て、なおかつ治療の余地がある痛風です。
血液検査による尿酸値の測定は絶対的な指標ではなく相対的な指標なので、患者の摂食や飲水過多、肝臓障害などによって増減します。
治療後も、患者は止まり木を利用出来なくなるなど、それ以前の生活には完全に戻れない事があります。

参考文献
1) 鳥類の内科学と外科学, p532-p533, NEW LLL PUBLISHER, 2008
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わたらい先生

Author:わたらい先生
ま、いいじゃないか(^^;

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