用語解説 カナリアキサントフィル

 カナリアキサントフィルは、カナリアで見つかったカロテノイドで、カナリアの黄色の正体です。

Serinus canaria -Parque Rural del Nublo, Gran Canaria, Spain -male-8aGelber Kanarienvogel
(Wikipediaより。カナリアの野生種(左)と、ペットのカナリア(右;いわゆる“domestic canary”))
 何も知らされず“キサントフィル”という表記があったとしたら、それはルテインというカロテノイドを指している事が多いそうですが、キサントフィルというグループにに含まれる色素は数多く存在するので、ここでは更に詳しい説明が必要です。

 カナリア(あるいは他のフィンチでも)の羽毛の黄色は、カナリアキサントフィルBが羽毛に蓄積する事によって成立します。この色素のルーツになるのは、経口で摂取された他のカロテノイド、特にルテインやゼアキサンチンといったキサントフィル類が元となっています。こうした色素が換羽の時期にトリ達に摂取されると、体内で変換され、鮮やかな黄色が羽毛に着色されていくというのが、その過程です。

  ルテイン     →   カナリアキサントフィルA 
                       ↓
ゼアキサンチン  →   カナリアキサントフィルB

 ルテインもゼアキサンチンも、その語源を調べると“黄色の”という意味があり、濃度等、条件によってはその様に見えるらしいのですが、こうした色素がそのまま羽毛に沈着するとされる種(例、シジュウカラ)では、非常に地味な色彩となっており、カナリアで見る様な華やかさには至っておりません。

シジュウカラの背中3
(Wikipediaより。シジュウカラ)

 必要な時期に、つまり換羽の期間中に、こうしたキサントフィル類の供与を停止した場合、カナリアの羽毛が白くなる事があるそうです。

参考文献
わたらい訳, 『Raptors, Pigeons and Passerine Birds』(BSAVA, 2008)より 33章 スズメ目の鳥類;栄養および栄養性疾患(ver.5.5), 2015 

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ま、いいじゃないか(^^;

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