中毒(重金属中毒)

 一般の飼い鳥、つまり、インコ・オウム類では重金毒中毒の主体は亜鉛中毒に移っておりますが、猛禽類の重金属中毒とは、鉛中毒の事です。

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(図1.カルガモの体表から取り除いた鉛弾。着弾後、鉛弾は衝撃で変形しつつ直進しながら周辺組織を激しく損傷するので、殺傷能力が高いと言われている)

 

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中毒(農薬等)

 農薬とは、枯れ葉剤や害虫や野鼠などを駆除する為の薬品類の事です。
 テキストの時代を遡ればさかのぼるほど、この問題は大きな脅威として取り扱われる傾向があったのですが、現在の我が国では、ポジティブリスト制度(*)の導入以降、農薬による被害は年々小さなモノとなっております。
(*;食品衛生法により、農薬などが基準値を超えて残留する食品の販売、輸入などを禁止している制度。従来のネガティブリストに比べて、より広範囲の農薬等が規制の対象となった。全体に、農薬等の使いすぎや残留を抑止する効果があったと言われている)

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(図1。写真はカワウ。同じ時期に野外で、“動かないトリ”が何羽か、あちこちで保護される事がある)

 

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中毒(吸入によって毒性が発揮される成分)

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アスペルギルス症

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呼吸器の問題

 臨床上、アスペルギルス症と吸入による中毒を除いてしまうと、呼吸器の問題との遭遇頻度はあまり多くはありません。

 呼吸器の問題の中でも、特に呼吸器系の“伝染病”を実際に経験した事のある猛禽類の飼育者は非常に珍しく、専門書で紹介されている数多の(あまたの)伝染病は、本邦では繁殖施設やショップならば遭遇した事があるかもしれない程度の、非常に稀な疾患群です。

呼吸困難
(図1.この小型フクロウは、入荷直後から呼吸器症状を呈する様に成り、販売される事なく落鳥した。鼻汁は、むしろ後鼻孔(口腔内)から大量に流れ出しているので、口が塞がれ、患者は開口呼吸を行っている。周辺の羽毛の分泌物による汚れにも注目)

 

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口腔内の異常

 口腔内の異常に気付くためには、普段から、“正常”な口腔内の概観について知っている必要があります。

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(図1.左がオオタカで、右がノスリである。舌や粘膜の色調は鳥種によって異なるので、その正常な概観について記憶している必要がある)


 

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排泄物の変化

 猛禽類に限らず、鳥類の排泄物は総排泄口からひとまとめにして排泄される様になっており、その構成成分は、糞便、尿酸、尿から成ります。

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(図1.正常な猛禽類の排泄物。この鳥種は、糞便が他の成分に比べてくっきりと視認出来る事が多い。ハヤブサ類とフクロウ類以外は、排泄物を真下に落とさずに水平方向に向かって飛ばすので、その飛翔距離自体が健康の指標となる。ペットシーツを使用しているので、尿成分は吸収されてしまっている。左の糞便と比較して右の糞便が白っぽいのは、骨(カルシウム)を多く含む食餌を摂ったからである)
 

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消化管の閉塞

 鳥類で消化管の閉塞性疾患があるとしたら、その閉塞部位には、嗉嚢(そのう)、前胃、筋胃、腸(小腸)が候補に挙がります。実際に遭遇するのは、上部消化管(前胃と筋胃を含めた、胃より上方の消化管)が圧倒的であり、それより下方の閉塞は稀です。

嗉嚢部の陥凹
(図1.胃内容を努力して吐き出そうとする時、猛禽類の鎖骨周辺は大きく凹む。慢性的に吐き出せない異物が胃内に存在する時や、胃部に不快感が継続している時に、この症状は継続する。この凹みは、痩せている若い雌のトリ達では日常的によく見かける事がある。こうしたトリ達では“声が変わる”事があるが、それは呼吸器疾患による症状ではない。容積を増した嗉嚢(そのう)や前胃、胃の下垂に伴う食道との接触によって生じている症状である)

 

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吐出と嘔吐

 この2つの用語は、鳥類と哺乳類では異なる使い方をします。
 鳥類医学では、その吐物が口や食道(嗉嚢(そのう))から吐き出された場合を吐出、胃や腸から吐き出された場合を嘔吐と呼びます(1)。
 これらは、疾病名ではなく症状の呼び名です。原因は多岐に渡り、吐き出されてしまえば問題の無いケースから、症状が現れた事自体が深刻である場合まで、様々です。違和感を覚える吐物を見つける事があったら、速やかな来院と検査をお勧めしております

吐物(肉片)
(図1.中毒による嘔吐の際に吐き出された肉片。当該個体が、いつもこういったモノを吐き出す個体なのかどうかでも、評価が異なっただろう)

 

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酸敗嗉嚢(Sour Crop)

 試しに、生きたハトを与えてみる。
 反射的に飛び付いたものの、興奮するでなく、食べようともしない。目の前で羽毛をむしって肉を露出させても・・・駄目。体調が悪いんですね?

 考えられる理由はいくらでもあるけれど、ここで話をするのは酸敗嗉嚢(そのう)というトラブルについてです。

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(図1.“最後の手段”で生き餌を与えてみたものの、全く食べようとしないオオタカ。一見正常の様に見えても、確認作業を怠ると、そのトリを手遅れにしてしまう事がある)

 

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飢餓と餓死

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TRD(Tick Related Disease)

 本邦での発生があるのかは不明ですが、マダニが関与するユニークな疾病にTRD(Tick Related Disease)というのがあるので、紹介させていただきます。

 この問題は、飼い主にも容易に見つけられる上に、早期に簡単な処置を行う事で良好な結果に辿り着く可能性が高い(さもなければ急死する危険がある)、飼い主の知識だけがトリ達を救う疾病であるからです

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(図1.イヌから得たマダニの標本(左)。これだけの大きさの外部寄生虫ならば、飼い主にも容易に発見可能である。付着したばかりのマダニは、ごく小さいサイズをしている。鳥類から見つかるマダニも同様の形態をしているが、別種とされている(右;野生のオオタカに咬着していたマダニ))

 

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外部寄生虫

 便宜上、宿主の体内(内臓や血液中)に潜む寄生虫を内部寄生虫、体表や皮膚に見つかる寄生虫を外部寄生虫と呼びます。

シラミバエ
(図1.シラミバエ。この昆虫は、吸血によっていくつかの住血寄生虫を媒介する)

 

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内部寄生虫

 一見ありふれている様で、いざとなるとストックしている写真がほとんど無い事に気付かされたのが、寄生虫疾患です。
 その原因として、ⅰ)世間で流通している猛禽類の主流が国産CB鳥である事と、ⅱ)飼い主自身があまりこの問題に注意を払って来なかった事が挙げられます。

回虫(オオタカ)
(図1.投薬後、排出されたオオタカのペリットには多数の線虫類(回虫)が認められた)

 

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装具の交換

 猛禽類の繋留飼育に用いられる足革は、アイルメリ方式が主流です。
 この装具は、猛禽の脚に固定するパーツをアンクレット、ハトメから挿入し比較的高頻度に交換するパーツをジェスと言います。

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(図1. アンクレットとジェス。合わせて(あるいは、どちらも)足革と呼びます。本来の用途は、飼育用具と言うよりも、飛翔や鷹狩りを行う際に猛禽類をコントロールし易くする為の、調教用の装具です)

 

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わたらい先生

Author:わたらい先生
ま、いいじゃないか(^^;

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